45年前完成/日影規制に問題あり改善へ減築工事必須/12月市議会に補正提案へ/臨時会見で鈴木市長市民へ「深く陳謝」
2025/08/30
45年にわたり建築基準法に違反していた蒲郡市庁舎新館(同市旭町で)
蒲郡市は29日、45年前に完成した市庁舎新館が、建築基準法の日影規制に違反していることを明らかにした。近隣の日照を確保するため、最上階で減築工事が必要となる。鈴木寿明市長は、臨時会見で「市民の皆さまに深く陳謝する。信頼回復に全力で取り組む」と頭を下げた。
建基法では、建築物による日陰が周辺の日当たりを妨げないように、その高さや形状を規制している。市の説明によると、新館は、敷地の境界線から10メートルを越える範囲で、12月の冬至の午前8時から午後4時までの8時間に、3時間以上にわたって日陰を生じさせている。
新館は地上9階建て。一昨年9月、市役所の敷地内で屋根付き駐車場の整備に向けて設計を進めていたところ、庁舎の図面と現状の建物にズレがあることが分かった。
調査を進めると、1961年完成の本館が図面よりも3・8メートル西にずれて建てられていた。そのため、本館の南に接続する形で建てられた新館でも同様にずれが生じることとなり、対象区域外にも陰を落とすことになった。県からは25日付で法に適合させるよう通知があったという。
本館の配置自体がずれていたことについて、市は「1961年建設のため関係書類がなく、原因は特定できない」としつつ、新館の建設時に「本来、新たに測量を行うべきだった。それを怠ったため本館のズレが見抜けなかった」と認めた。
日照に影響を受けているのは4軒分の一戸建て住宅や土地。対象者には経緯を説明したという。
法令に抵触しないためには、最上階の西側を減築し、高さを下げる必要がある。12月の市議会へ、減築にかかる事業費を盛り込んだ補正予算を提案することになる。