特別な公務員試験対策不要な「土木Ⅱ」新設
2025/09/05
愛知県は3日、県職員採用試験に新たな区分「土木Ⅱ」を導入すると発表した。社会インフラ整備を担う技術者の不足が深刻化する中、従来の土木区分(Ⅱ新設に伴い土木Ⅰに変更)と併せて2本立てで人材確保を行う。
従来の「土木Ⅰ」は、教養試験と専門試験を課し、公務員志望の学生を主なターゲットにしてきた。一方、今回新設の「土木Ⅱ」は、民間企業の採用で広く利用される適性検査「SPI3」を一次試験に導入。テストセンター方式で全国の会場や自宅からオンライン受験が可能で、受験者の利便性を高めた。二次試験も専門試験を廃止し、個別面接で専門性を評価する方式に改め、特別な公務員試験対策を不要とした。
日程についても就活の早期化に対応し、来年1月下旬に受験案内を公表、3月上旬から申し込みを開始する。一次試験は3月下旬から4月上旬、二次試験は4月下旬から5月下旬、最終合格発表は6月上旬の予定で、これまでよりも約2カ月早い。
両区分の併願はできないが、22~29歳の大卒程度とし、民間志望の学生や第二新卒にも門戸を広げる。
県人事委員会は「受験者層のすそ野を広げ、安定した人材確保につなげたい」と説明している。