蒲郡市議会一般質問で八田寿人議員/市「餌やりしないで」注意喚起
2025/09/05
道路を歩く野犬とみられる犬(2023年10月、蒲郡市西浦町で)
蒲郡市の西部で野犬の目撃が相次いでいる。地元では檻(おり)を設置するなどの対策を進めているが、捕獲が追いつかず対応に苦慮している。市は、無責任な餌やりが繁殖の一因だとして市民に注意を呼びかけている。4日の市議会9月定例会で、八田寿人議員の一般質問に対し、市が答弁した。
市によると、本年度は8月末時点で57件の目撃情報が寄せられ、昨年度中の19件を大きく上回った。一方、捕獲された野犬は17頭にとどまり、過去5年間も同程度で推移している。
捕獲は県動物愛護センターが実施しており、目撃が多い西浦地区では7月上旬に大型の檻を1台設置した。さらに啓発看板を設置し、餌やりをしないよう呼びかけている。条例で禁止している自治体もあることから、市でも、その効果を含め検討するという。
6月からは、市民の目撃情報を市にオンラインで送信できるようにした。このため野犬が急増したというよりも、情報提供の件数が増えたとみられる。情報提供者の9割以上がオンラインを利用したという。
市は現状を広く知ってもらおうと、公式ホームページで年間の目撃件数を掲載し、捕獲実績も毎月公開することにした。
大森康弘市民生活部長は「飼い主には終生飼養を呼びかけ、むやみな餌やりをしないよう周知に努めたい」と述べた。
野犬の目撃情報は、市環境清掃課(電話0533・57・4100)や市ホームページで受け付けている。