旧巴小活用提案の企業/地区活性化 大きな弾みに/農作物栽培・加工からレストラン構想も/新城市
2025/09/11
旧巴小学校(今年5月、新城市で)
新城市作手清岳にある旧巴小学校の民間活用に関し、市は10日、交渉相手に選定した東京の企業から、本社機能を旧巴小へ移す提案を受けたと明らかにした。地域で農作物の栽培、加工をしたり、直売所やレストランを運営したりする構想といい、実現すれば地区活性化の大きな弾みになりそうだ。
市議会9月定例会で、滝川健司議員の一般質問に佐藤浩章総務部長が答えた。市は今年5月、旧巴小の土地建物の利活用を希望する企業を募集し、7月に高齢者施設向け配食サービスなどを手掛ける八重洲ライフを選定していた。
答弁によると、同社は作手地区の特産米ミネアサヒなどに興味を示し、事業を提案。美術館の併設、歴史散策コース設定といった文化振興の構想も示した。
東京にある本社機能は、従業員を伴って旧巴小の教室部分に移転する。地域での雇用も想定しているという。
巴小学校は国道301号に近接。2012年度末に閉校し、18年度まで作手小学校南校舎として使われた。1981年完成の2階建て校舎と、体育館がある。
■路駐対策を検討
また新城市は、オーバーツーリズムが課題の同市川合の名勝「乳岩峡」について、協力金徴収が可能か検討を始めたと明らかにした。周辺では路上駐車が問題となっている。
滝川議員の一般質問に安藤映臣産業振興部長が答えた。議員が求めた駐車場整備に関しては「実現可能性から研究したい。整備や維持管理の費用、誰が運営するかといった課題がある」と述べた。