奥三河合同で協力隊5人が発表会
2025/09/14
鳥獣害対策について話す小川さん(設楽町で)
奥三河で活動する地域おこし協力隊の合同発表会が13日、設楽町田峯であった。新城青年会議所(JC)が主催し、同町と東栄町の5人がワサビ栽培、獣害対策など各自の活動を紹介した。
ワサビ栽培に挑んでいるのは、設楽町に来て3年目の柴田博隆さん(43)=岐阜県笠松町出身=。「全国有数の東三河の農業は水源地が支えている。水の豊かさを表現できる作物として沢わさびを選んだ」と説明した。
飲食店や精肉店、鮮魚店に販路を確保するつもりだ。「いいものを買ったとき、せっかくならワサビを使おうとなる」と見込む。
東栄町の小川晴那さん(30)=豊橋市出身=は、新潟県の鳥獣被害対策コンサルタント会社を経て今年着任。サルやイノシシの生態を伝える情報発信や、現場に出てカメラで侵入経路を確認する、柵の立て方を助言するなどの活動をしている。
将来の展望として「関係人口と地域をつなぐ鳥獣害対策をしていきたい」という。「都会の人は『観光以上移住未満』の深い体験を求めている。対策を一緒にやってもらえれば」と語った。
新城JCの古市杏奈理事長(40)は冒頭、「協力隊の活動を学び、連携を深める機会にしたい」とあいさつ。特産品を使った軽食も用意され、協力隊と来場者の交流が図られた。
総務省のまとめでは、県内の協力隊は昨年度で29人。22人は奥三河4市町村が受け入れていた。