旧豊橋球場の発掘調査再開へ

新アリーナ計画関連/来月から豊橋市

2025/09/28

発掘作業が再開されるアリーナ建設予定地の旧豊橋球場(豊橋公園で)

 豊橋市の多目的屋内施設(新アリーナ)計画をめぐり、豊橋公園内の旧豊橋球場での発掘調査が再開される。住民投票の結果を踏まえ事業継続が決まったアリーナ建設に向け、止まっていた作業が動き出す。

 球場内での文化財調査事業費約5458万円を盛り込んだ補正予算案が、26日の9月定例市議会の最終本会議で夜まで続いた審議の末に全会一致で可決された。

 質疑で小林憲生議員(自民)は、今後の作業スケジュールを質問。石川和志教育部長は「10月から現地発掘調査作業を再開し、多目的屋内施設の工事の進捗(しんちょく)にも合わせながら、昨年度調査した箇所の周囲を拡張する形で作業を進める」と説明し、2026年度中の現地調査完了を見込んでいるとした。

 球場の利用を中止して昨年4月にグラウンドで始まった発掘調査では、江戸時代の武家屋敷や道路などの遺構が多数見つかった。三河湾岸に球場を移設し、その跡地にアリーナを建てる計画を立案した市は、球場を解体して調査を続ける予定だった。11月の市長選を経てアリーナ計画に反対する長坂尚登市長が就任し、同計画の一時中止に伴い発掘調査も今年2月でいったん終了した。

 事業継続の賛否を問う今年7月の住民投票で賛成票が反対票を上回ったことを受け、長坂市長は事業者に対する契約解除の申し入れを取り下げ事業再開にかじを切った。

 今月1日の市議会本会議で、アリーナ事業の債務負担行為の期間を変更する補正予算が賛成多数で可決されていて、開業時期は当初の予定より約2年遅れて29年度になる見通し。

 26日の本会議では、同事業に充てるため民間から集まった資金を積み立てる基金を設置する条例案が賛成多数で可決された。

2025/09/28 のニュース

発掘作業が再開されるアリーナ建設予定地の旧豊橋球場(豊橋公園で)

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

きらり東三河サイト

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP