29年10月開業予定/旧野球場発掘調査も再開/豊橋市
2025/10/09
旧豊橋球場で再開された発掘調査(豊橋公園で)
豊橋市は8日、多目的屋内施設(新アリーナ)の整備・運営事業の契約期間を2年延長し、2059年9月末までとする変更契約を事業者と結んだと発表した。この日は同事業に先立つ発掘調査も再開され、アリーナ整備に向けて大きく前進した。
変更契約締結は6日付。これに伴いアリーナの開業時期も、市が見込んでいた通り当初の予定より2年遅れて29年10月になる。事業の一時中止による追加費用について、市は引き続き事業者と協議するとしている。
市スポーツ施設再編室の北村充主幹は「市にとって重要な事業が本格的に動き出すので、しっかり取り組みたい」と語った。
8日には、整備予定地の旧豊橋球場で中断していた発掘調査が約7カ月ぶりに再開された。重機が運び込まれ、地面を掘り返す様子が見られた。
現地での作業は27年3月末までの予定。市文化財センターの岩原剛所長は「文化財の価値を担保できるよう、しっかり調査に取り組む」と話した。
昨年4月に開始された発掘調査では、江戸時代の武家屋敷などの遺構がグラウンドから多数見つかった。調査の途中だった11月にアリーナ反対派の長坂尚登市長が就任したことで整備計画は宙に浮き、発掘作業も今年2月下旬にいったん終了した。
7月に行われた住民投票は、アリーナ事業の継続に賛成の票が反対票を上回り、長坂市長に方針転換を迫る結果となった。発掘調査関連の予算は、9月の市議会で全会一致で可決、成立した。