足りないのは挑戦/カークランド陽子氏(51)無所属・新
2025/10/23
自らの思いを語るカークランド陽子氏㊨と下江洋行氏
千葉県で生まれ育ち、英国人の夫と渡英。現地で会社勤めや出産を経験し、10年前に父の故郷である新城へ家族3人でやってきた。
「幼い頃から毎年来ていて大好きだったし、自然の多いところで子育てをしたかった」。外から来たからこそ、地域の良さに気付いているという自負がある。
一方で、まちに元気がなくなったのを寂しく感じている。民生委員、読み聞かせボランティアなど、役に立てそうなことは引き受けてきた。
市議になったのも今回の立候補もその延長だ。「今の新城市に足りないのは挑戦。有機農業の推進などに取り組みたい」と意欲を示す。
今年8月までは参政党に所属。ロンドンにいた頃、周りは英語が聞かれないほど外国人ばかりで、治安にも不安があったことが一つのきっかけとなった。
外国人との共生について「日本の習慣や日本語を習得してもらい、一緒に暮らせる環境をつくることが重要」と語る。
父は医者の家系。祖父、曾祖父は市内で「柿田医院」を営んでいた。
市長に就いた4年前は新型コロナウイルス禍の最中で、ワクチン接種などの対応に追われた。豪雨被害も2年続き、膨らんだ復旧費用で予算編成に苦心した。
12年近く市議を務め、役所のことは分かっていたつもりだが、中に入ると勝手が違った。「スピーディにやりたくても手続きを踏む必要があるし、国や県との調整に時間がかかる」
それでも、就任1年目には中学校の少人数学級を実現。愛知労働局と連携した事業者支援の取り組みは、約280人の雇用創出につながったという。
大型事業では、前市長から引き継いだ学校給食センターが昨年稼働し、今後も市民病院再整備などが控える。「大切な事業に道筋をつけるため、次の4年間も責任を果たしたい」と力を込める。
好きなスポーツはラグビー。時習館高校では攻撃の司令塔を任され、会社員時代もラグビー部に所属した。今もテレビ観戦を楽しむ。
妻、両親と暮らす。父は旧鳳来町の町長を務めた利幸さん。