門出に華を添えるおちごさん

豊橋・仙壽山全久院の晋山式に稚児行列

2025/11/25

東田小学校から全久院へ向かう稚児行列

 創建から510年以上を数える曹洞宗・仙壽山全久院(豊橋市東郷町)で23、24の両日、第32世・大仙善章住職の就任お披露目である晋山式(=しんさんしき)が執り行われた。大本山永平寺をはじめ全国から集まった僧侶約120人、檀家・信徒らを合わせ延べ400人以上が参列した。晋山式は56年ぶり。

 地域の子どもたちが主役となる稚児行列は、24日午前8時に号砲を合図に東田小学校を出発した。檀家の子どもを含め120人以上が参加。

 金襴の装束やはかまに身を包んだ稚児たちは、緊張した面持ちの中にも晴れやかな表情をのぞかせながら、数百メートルにもわたり続く大行列となった。

 行列は途中、安下処(あんげしょ)に控える新住職と合流し、稚児たちが先導する形で一行は全久院へ向かった。沿道の人たちは稚児たちの華やかな姿に目を細めていた。

 稚児行列には、子どもたちの健やかな成長を願う意味が込められている。この日、1歳3カ月の娘、来望(くるみ)ちゃんとともに参加した竹内有衣子さんは「お稚児さんは3回受けるといいと聞いていたので、1歳になった今年ぜひ参加させたいと思った。到着後、『元気に育ちますように』と声をかけてもらいながら洒水(しゃすい)を受けた時、わが子の成長を一緒に願うことができた。貴重な体験につながり、思い出になった」と話した。

 色鮮やかな稚児行列と厳かな儀式。地域に長く親しまれてきた全久院にとって大きな節目の日となった。

大傘の下、沿道で善章住職

本堂で祝辞を受ける善章住職

2025/11/25 のニュース

東田小学校から全久院へ向かう稚児行列

大傘の下、沿道で善章住職

本堂で祝辞を受ける善章住職

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

きらり東三河サイト

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP