【衆院選愛知15区】愛大 藤田名誉教授がルポ ㊦/中道 リベラル「大義なき解散」批判/野党保守 身近な問題など訴える/有権者はどう動く? 各候補主張かみ合わず
2026/02/06

ドライバーらに支持を訴える候補(豊橋市内で)
政権与党同士の争い、「解散」に疑問や批判する野党の中道、リベラル。野党保守も加わる―。解散に伴う衆院選で、地域の課題に取り組む愛知大学の藤田佳久名誉教授は、愛知14区に続き15区(豊橋、田原市)に入った。前回から1人増えて混戦となった6人が、豊橋市内で訴えた「ある日」を追い、ルポを行った。どう受け止めたのだろうか。
■どう反応するか
「税金、社会保険料を下げる改革与党の私か、既得権益(の団体)とともに引き上げる自民前職か。この選択選挙にして下さい」―。藤田名誉教授は、維新元職の関健一郎候補(47)の新栄町での街頭演説の訴えに耳を傾けた。しかし、保険料改革中心の内容だ。「まさに一点突破型。突っ込んだ内容が聞きたかった」と不満が残った。
名指しされた自民前職の根本幸典候補(60)が雲谷町で開いた個人演説会に足を運んだ。根本候補は人口減少や鳥獣被害に悩む中山間地域の雲谷の実情を挙げ、「応援のため新しい制度をつくりたい」と説明。近くに計画される浜松湖西豊橋道路も取り上げ、「協力を」と呼びかけた。肝心の解散・総選挙に触れず、「なぜ今なのか」を聞けず、残念がった。
「これでは来年度予算が暫定予算になって、物価高対策が進まない」。前田南町で街頭演説をした中道前職の小山千帆候補(50)から解散・総選挙を疑問視する声が上がり、「800億円とも言われる選挙費を困っている人に使えば支援できる」と力説すると、うなずいた。
曙町で街頭演説したれいわ元職の辻惠候補(77)は、高市早苗首相の「人気」を分析して高い支持率を理由に、「解散の理由にはならない」と批判。「実績がないのだから信の問いようがない」と強い口調で語ると、「これが一般の声だろう」と納得した。
野党保守は参政新人の鈴木勝裕候補(39)とゆうこく前職の竹上裕子候補(65)。このうち鈴木候補は、つつじが丘の街頭演説でこれまでの経験を踏まえ消費税の段階的廃止と社会保険料の減額、インボイス制度の廃止を求めた。一方、仲ノ町の街頭演説で竹上候補は、公共投資による積極財政や創業百年を超える企業への支援策、普通高校に職業系のカリキュラムを取り入れる改革などを訴え、支持を呼び掛けた。
そばで聞いていて「どちらも地域の問題や具体例を挙げて身近に感じたが、迫力に欠けた感があった」と感想を述べた。
しかも、各候補の主張がかみ合わず、有権者がどう反応するかを確認できなかった。
■どう動くか
選挙の構図として与党・自民は旧公明に代わって維新と連立を組んだ。公示前に旧立民と旧公明で中道を立ち上げ、それぞれが臨む初めての選挙。他の新党なども参入した。「首相人気」の中で、旧公明票とともに無党派層の票はどう動くか。藤田名誉教授は注目する。