衆院選2026企画 国政に臨む

⑧豊根村長 伊藤浩亘/小規模自治体存続に支援拡充/都市部並みの生活水準維持へ インフラ整備推進を

2026/02/06

 1月23日、衆議院が解散した。前回の衆議院選挙は一昨年の10月27日だったので、就任期間は、わずか1年3カ月足らずであり、任期を3分の2以上残しての解散総選挙となった。

 次の政権がどうなるかは、選挙が終わってみなければわからないが、地方のおかれた現状に関心を持ち、地方の声に耳を傾けてくれることを期待する。

 豊根村は、明治22年に誕生以来、昭和30年までの66年間、人口5000人を維持してきたが、その後20年間にわたる高度経済成長期の人口流出と、不足する電力需要を賄うため、国策で行われた2つの発電用ダム建設(佐久間ダム、新豊根ダム)による水没移転により、昭和50年には人口が2300人まで半減し、その後も減少に歯止めがかからず、昨年末の人口は886人まで減少した。

 豊根村は、人口減少対策として、出生率の向上と、移住定住の促進を目指して、自主財源を使い、若者の結婚・出産・子育て・教育に対し、積極的に支援した結果、令和5年~6年の2年間、転入が転出を上回る社会増となった。しかしながら、都市部への人口流出(特に首都圏)には、小さな自治体ではどうすることもできない構造的要因があるように感じる。

 地方で暮らしていた若者が、大学進学をきっかけに首都圏に移住し、卒業後も多くは首都圏で就職するから、首都圏の若者人口が増加する。

 東京都の合計特殊出生率は0・96で全国最低であるにもかかわらず、人口が増えているのは、地方からの人口流入があるからこそである。

 そこで、国政においては、特に次の点に配慮されるよう望む。

 記

 1.昨年は北日本を中心にクマ被害が急増したが、地方にも人が住んでいることで、国土が守られていることを再認識され、小規模自治体(特に、財政力のぜい弱な自治体)が存続できるよう財政支援を拡充すること

 2.地方においては、ライフライン(特に交通インフラと情報インフラ)の整備が立ち遅れており、都市部並みの生活水準を維持するためにも、インフラ整備を推進すること

 3.近年、雨の降り方が激甚化、頻発化しているため、山間地域での防災対策の一層の促進と、その原因の一つと言われる地球温暖化対策を強化すること

 4.日本の地方を崩壊させないためと、懸念されている首都直下型地震のリスク軽減のために、首都圏一極集中を是正し、首都機能の地方分散を推進すること

 5.日本の存続と活力維持のために、出生率の向上と、安心して結婚、出産、子育てができるための環境を整備すること

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