田原の愛知県栽培漁業センターに新施設/ハマグリは年間100万個生産へ
2026/02/23

水槽が並ぶ生産スペースを見学する大村知事ら(県栽培漁業センターで)
田原市小中山町の愛知県栽培漁業センターで22日、ハマグリやミルクイなどの新たな種苗を生産する施設「無脊椎動物・藻類生産棟」の竣工(しゅんこう)式が開かれた。大村秀章知事ら約30人が出席、愛知の水産業を支える新施設の完成を祝った。3月から生産が始まる。
新棟は、県産木材を使った木造平屋建て延べ約583平方㍍。繊維強化プラスチック(FRP)製の水槽が並ぶ生産スペースや餌となるプランクトンの培養恒温室、分析・計数室などが設けられた。フラットな床で、水槽のレイアウトが自由に変更でき、業種に応じてスペースを効率的に使用できる。事業費は約7億2600万円。
「つくり育てる漁業」の栽培漁業の強化として、漁獲量が減っているアサリを補うハマグリ、日間賀島などで潜水漁でとっている高級二枚貝ミルクイ、冬季の収入源となるワカメの養殖のもととなる種糸の新たな生産に加え、ナマコの増産のため整備された。
計画では、年間でハマグリ100万個、ミルクイ14万個、ワカメ種糸4万㍍、ナマコ50万尾の生産を目指す。
式では、大村知事が「本センターがしっかりと役割を果たすことで、愛知の水産業の持続的な発展につなげたい」とあいさつ。根本幸典農林水産副大臣は「資源の確保は重要で、4種の生産を積極的にやっていただけるのはありがたい」、地元の山下政良市長は「アサリ、大アサリの減少は地域の漁業に大打撃。それを補う漁業ができるのはうれしい」と期待を寄せた。
県栽培漁業センターは1978年、県が開設し、現在、県水産業振興基金に業務を委託。これまでアユやクルマエビ、トラフグなど7種の種苗を生産してきた。