建設・運輸で人手不足とコスト増が経営直撃/東海3県25年度倒産動向調査/帝国DB名古屋支店
2026/04/25

東海3県の要因別倒産件数の推移(帝国データバンク調べ)
東海3県で2025年度、新型コロナウイルス対策の「ゼロゼロ融資」後の倒産や「人手不足倒産」が過去最多を更新したことが、帝国データバンクの調査で分かった。「物価高倒産」も高止まりが続いており、コスト増と労働力不足、債務負担の「三重苦」が地域経済の重荷となっている。
帝国データバンク名古屋支店がまとめた25年度の動向調査によると、実質無利子・無担保のゼロゼロ融資を受けた後に破綻した企業は前年度比9件増の42件に達し、集計開始以降で最多となった。累計では143件に上る。負債額別では「1億円以上5億円未満」が4割超を占め、倒産全体と比較して規模が大きい傾向が見られる。
深刻なのが人手不足倒産だ。従業員の離職や採用難、人件費高騰に起因する倒産は22件発生し、3年連続の増加で過去最多を塗り替えた。業種別では建設と運輸・通信が各3割を占め、時間外労働の制限に伴う「2024年問題」の対象業種で多発している。
仕入れ価格上昇を転嫁できずに収益が悪化する物価高倒産は55件発生した。前年度からは減少したものの、依然として高水準が続く。特に建設業では資材高が響き、倒産件数が増えている。
26年2月時点の価格転嫁率は愛知で43・1%にとどまるなど、企業の苦境は続いている。同支店は、多重構造による価格転嫁の難しさが倒産増の要因とみており、中小企業の経営環境は一段と厳しさを増しそうだ。