木工作家・倉澤さん「100回記念国展」で/蒲郡
2026/06/06

ロープで手がつながったような作品「100+」(倉澤さん提供)
蒲郡市の木工作家、倉澤真さん(50)の彫刻と工芸の2作品が、美術団体「国画会」主催の公募展「100回記念国展」に同時入選した。「彫刻、工芸両部門の入選は前例が見当たらない」と同展事務局も驚く快挙だ。
倉澤さんは岡崎市出身。システムエンジニア(SE)を経て木工の道へ進み、8年前から蒲郡市西部の山麓にオーダー家具工房「木工 時不知(ときしらず)」を構える。
今回出品したのは、彫刻作品「100+」(ワン・ハンドレッド・プラス)と工芸作品「未完の月」。このうち100+は、高さ25㌢前後の木製の人型101体が約30㍍の1本の綿ロープでつながっている。木材はクルミやサクラ、メープル、クス、ケヤキなど15種類を使用した。
倉澤さんは「樹種を人種に見立て、それぞれ違う人が手をつないでいる姿を表現した」と話す。分断が進む現代社会に、違いを個性と捉え、大きなつながりとなるよう願いを込めた。制作期間は昨年10月から今年4月までの約半年間。あえて無機質なタイトルを付けたのは「作品名は見る人によって違っていい」との思いからだ。
100回記念国展は4月29日から5月11日まで、東京・六本木の国立新美術館で開催された。巡回展は5月19日~24日、名古屋市の県美術館ギャラリーで開かれた。倉澤さんは昨年も国展に「水際」と題した椅子を出品し、工芸部奨励賞を受賞している。