前芝小で「豊橋空襲を忘れない」学校給食メニューで平和について考える/豊橋
2026/06/11

住民と給食を味わう児童(豊橋市立前芝小学校で)
豊橋市立前芝小学校で8日、「豊橋空襲を忘れない」と題した給食の献立が提供された。故郷で過去に空襲があった事実を若い世代に知ってもらおうと市が企画。児童は、すいとん汁や焼き芋などを味わって戦時中の生活に思いをはせた。
同市で初の取り組み。「平和を考える学校給食の日」と銘打ち8日から12日まで、市内の小中学校74校と特別支援学校の児童生徒約2万8000人に特別な献立を提供する。
同校では全校児童182人が、野菜の入った「すいとん汁」と焼き芋、のりのつくだ煮、サケの塩焼き、ご飯を味わった。
6年の塚本らむさん(11)は「すいとん汁は初めて食べた。戦時中はもっと量の少ない食事だったのかなと想像した」と感想を語った。
この日は、地域住民3人も参加。子どもたちと向き合って献立を味わった。林吉子さん(66)は「子どもらはいつもと異なるメニューで楽しそうに食べていた」と振り返った。
市は終戦から80年を迎えた昨年度、市民へ豊橋空襲に関するアンケート調査を実施。その結果、30代以下の若い世代で「全く知らない」という回答が多かった。そのため、子どもらに空襲や平和について考えてもらう機会として「学校給食の日」を設けた。
各校では、事前の授業で1945(昭和20)年6月に計624人が亡くなった空襲を紹介する教材用の動画を放映。戦中や戦後の焼け野原の中、お米の代わりに主食となった「すいとん」を食べていた時代背景などを伝えている。
同校の古関智子校長は「食を通じて平和について考える取組みは効果的。若い人が関心を持つきっかけとなってほしい」と話している。