東三河の未来紡いで500回

産学官交流サロン AI活用など知見深める/参加者ら立場超えて意見交換/豊橋

2026/07/02

各界の代表者によるトークセッション(ホテルアークリッシュ豊橋で)

 大学や経済界、行政、地域の関係者が継続的に集い、意見を交わす場が「東三河産学官交流サロン」だ。6月30日の例会で500回目を迎え、今後のAI(人工知能)活用や人を引きつける東三河のあり方について、参加者が立場を超えて考えを共有した。

 主催する東三河懇話会によると、サロンは地域課題への認識を産学官で共有する目的で1984年11月に始まった。月1回のペースで例会を開き、計971人の講師を招いて参加者の知見を深めてきた。

 ホテルアークリッシュ豊橋で開いた節目の記念例会には、会場とオンラインで計97人が参加。同懇話会の神野吾郎会長(サーラコーポレーション社長)は「地域を少しでも良くする機会を作っていこうと1984年から継続し500回になった。大変ありがたいし感慨深い」と喜びを語った。

 「変化と共創を考える」をテーマにした500回記念のトークセッションには4人のパネリストが登壇し、コーディネーターを愛知大学の戸田敏行教授が務めた。

 田村組(新城市)社長で奥三河ビジョンフォーラム専務理事の田村太一(もとかず)氏は、AIの進化で奥三河の地域課題は解決する可能性があるとしつつ、これまで地域が大事にしてきた「人でなければできない、人がやった方がいいことに光が当たっていく」との観点から「それが今後の奥三河の存続につながっていく」と展望した。

 豊橋技術科学大学の若原昭浩学長は、地域の文化や自然環境を価値化したコンテンツを「しっかり差別化して強化しながら、最後はやはり人の輪ができるような活動をしてサイバー空間で発信すれば若者はやって来る」と持論を述べた。

 愛知県の川原馨副知事は「東三河の一番の強み」は同懇話会など「共創・連携の基盤がしっかりできているということだ」と指摘。「よその地域では聞いたことがない。地域の財産だと思う」とし、産学官で「目標を合わせて進めていけば必ずいい答えが出てくると思う」と期待を寄せた。

 神野会長は、東三河について日本の中央にある地理的優位性や豊かな自然とそこからの恵み、都市機能や産業集積、教育機関を挙げ「こんなに多様性のある地域はない」とする一方で、「恵まれすぎていてアピール力がない」と問題視。「人が人を呼ぶことをどんどんするしかない。豊かな地域を発信することを、ぜひやっていく必要がある」と指摘した。

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