封鎖される橋、撮影スポットの難所/和太鼓のパフォーマンスが来訪者を魅了
2026/08/16

御用材が橋の下の五十鈴川を通過する際、封鎖された新橋(三重県伊勢市で)
伊勢神宮の内宮を目指し、五十鈴川を遡る川曳(かわびき)。木遣歌(きやりうた)とほら貝の音を合図に歩みを進めるが、木やり歌の「アリャリャリャリャ」のフレーズが聞こえてくると、そろそろ出発だ。筆者も曳き手たちと綱を持ち、川底の石に足を取られながら歩いた。
出発から約1時間、おかげ横丁のすぐ東側にあたる新橋付近で最初の休憩に入るが、ここで珍しい光景に出くわした。曳き手たちが綱で引く御用材は、いわば神様。神様の上を渡ってはいけないということで、御神木が新橋の下を通過する際、数分間だけ橋が通行止めになった。警察官も一緒に警備にあたり、橋は完全に封鎖された。
再出発してさらに進んで約1時間後、烏帽子(えぼし)岩という岩が顔をのぞかせたスポットに差し掛かる。この上流と下流に難所の堰(せき)があり、梃子(てこ)方たちが棒を駆使して御用材を載せたそりを操り、曳き手たちが力を合わせて綱を引いて乗り越えた。ここは撮影スポットの一つで、筆者も7月27日本紙1面の掲載写真はここで撮影した。
また、烏帽子岩前の通過点も有名な難所だ。ここは水深が急に深くなり、もっとも深い場所で大人の首ほどまで浸かる深さがあり、過去の川曳では死亡事故も発生した危険スポット。ただ、近年は参加者の安全を優先する傾向にあり、今回は烏帽子岩から離れた浅い岸辺を通るルートだった。
烏帽子岩を過ぎたあたりで1時間ほどの昼休憩。曳き手たちはおはらい町に出て昼食を取る。筆者家族も、妻が学生時代にアルバイトをしていた「二光堂寶来亭」に入り、松坂牛の定食で空腹を満たしてクライマックスに備えた。門前は「祝お木曳」と書かれたのぼり旗が立つなどムード一色で、おかげ横丁では和太鼓のパフォーマンスが来訪者を魅了していた。
(つづく)