格式高き巨大古民家「熊谷家」

豊根村の国重文で保存工事見学会

2026/10/11

説明を聞く村民(豊根村の熊谷家住宅で)

 保存修理工事が続く豊根村上黒川のかやぶき古民家「熊谷家住宅」で10日、村民向けの見学会が開かれた。参加者は巨大な屋根の骨組みを間近で見上げたり、築300年近いとされる建物の成り立ちを専門家から聞いたりして、かつての豪農の暮らしぶりに思いをはせていた。

 熊谷家は庄屋を代々務めた家柄で、酒造業も営んだ。1700年代半ばに建てられたとされる主屋など、敷地内の3棟が1974年に国の重要文化財に指定されている。

 主屋は南北25メートル、東西13メートルに及ぶ。平屋だが、屋根の上まで15メートルほどの高さがある。昨年11月に始まった工事では、全体を雨よけで覆い、傷んだ部材を取り外していった。

 その過程でぜいたくな造りが確かめられた。幅60ほどの天井板、マツを切り出した長さ4・5メートルもの床板など、貴重な木材が使われていた。元文5(1740)年の祈とう札も見つかった。

 見学会では、工事を監理する文化財建造物保存技術協会の春日井道彦常務理事が「大きさも古さも破格で、東海一と言えるぐらい重要な建物かもしれない。使われた木からも、家の格式が想像できる」と解説した。

 初めて中に入ったという村上美恵子さん(75)は「柱などが立派で想像以上だった」と喜んだ。家族と見学した今泉信太郎さん(10)は「古いし、こんなに広いと思わなかった」と目を丸くしていた。

 熊谷家住宅で修繕工事が行われるのは、かやぶきを直した2000年以来。21年に当時の家主が亡くなって空き家になった後は、屋根が抜け落ちるなど損傷が激しくなっていた。

かやぶき屋根の骨組み(同)

かつての熊谷家住宅(豊根村観光協会提供)

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説明を聞く村民(豊根村の熊谷家住宅で)

かやぶき屋根の骨組み(同)

かつての熊谷家住宅(豊根村観光協会提供)

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