豊橋技科大など実用化目指す

港区HPのAI翻訳実証実験に参加

2018/08/14

 豊橋市の豊橋技術科学大学(大西隆学長)は、日本マイクロソフト(日本MS)などと共同で、全国初めての人工知能(AI)を活用した行政向け自動翻訳システムの開発と実用化を目指し、近く実証実験を始める。

専門分野に特化し誤訳を減らす

 大学側は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、多言語情報をリアルタイムで翻訳するサービスの提供を目指している。

 実証実験は、東京都港区のホームページ(HP)で行う。港区は外国人のHPの利用が多く、英語の翻訳精度を高めるためだ。AI翻訳システムに、港区が発行した冊子やパンフレットなどの日英対訳文を取り込む。

 ほかに行政分野で頻繁に使う用語や地名、施設名などの用語を登録することで、行政分野に特化したものに完成させる。実験後の効果も検証する。

 翻訳は近年、コンピューターによる「単語の置き換え」の「統計翻訳」からAIを使った「ニューラル翻訳」に移っており、品質が高まった。しかし、頻度の低い語句や固有名詞の誤訳は多く、課題となっていた。

 課題を解消するため豊橋技科大は、16年から日本MSにブロードバンドタワー(東京都千代田区)が加わってAI翻訳の研究を進めている。日本語と外国語訳のセットによるデータの構築を担当。分野ごとの専門用語や固有名詞の抽出をし、辞書化することなどでAI翻訳システムをつくり、誤訳の減少に取り組んでいる。

 港区はAI翻訳の導入を検討する一方で、誤訳が多い実情に頭を悩ませていた。「精度の高いAI翻訳を実現したい」と豊橋技科大などが要望し、実証実験の運びとなった。

 実証実験は来春までの予定。実験前に定例会見で、同大情報メディア基盤センターの井佐原均教授は「日本に住んでいる外国人への多言語での情報発信や、ビジネス文書の翻訳など、新しい分野へ展開していきたい」と話した。

2018/08/14 のニュース

実証実験を前に、AI翻訳について解説する井佐原教授(豊橋技術科学大学で)

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