連作「戦争の記憶」描く

統制陶器など破片張り合わせ/反戦への思い表現/豊川の佐溝力さん「平和求めるなら まず知ること」

2018/08/15

 豊川(とよがわ)の漂着物でコラージュアートを創り出している豊川市大橋町の佐溝力さん(71)が、陶器の破片を貼り合わせて戦争を描いた作品3点をサミゾチカラコレクション看板と広告の資料館に展示している。「戦争の記憶」と題し、反戦への思いが込められている。終戦記念日の15日を前に、「平和を求めるなら、戦争を知ること」と話している。

 1作目は縦70センチ、横35センチ。キャンバス一面に新聞の三面記事の切り抜きを貼った。茶わんの陶片を敷き詰め、黒い線で爆弾の輪郭をかたどった。その中に血を思わせる赤色を塗り、外側は大地の緑色にした。

 陶片には番号が印字され、旧陸軍の五芒星(ごぼうせい)などがあしらわれている。「統制陶器」と呼ばれ、戦時中に政府が生産を統制した陶磁器だという。

 陶片は、まるで爆撃を受けて粉々になった遺品のような錯覚を起こさせる。

 2作目は本物の焼夷(しょうい)弾に紙をあてて、表面の凹凸を写し取る「フロッタージュ」技法を用いて空襲を表現し、3作目は人や森、建物に爆弾が落ちる様子を描いた。

 作品づくりに始めたのは2011年。近くの豊川の河岸で統制陶器の破片などを拾ったのがきっかけ。由来を調べているうちに戦争を描くことを思い立ったという。

 一連の作品を前に、「日常が壊される恐ろしさを表現した。被害はいつも庶民に降りかかる」と表情を曇らせた。

 一方で、「戦争を知るには、記憶を物として残すことが大切」と力を込めた。

 次作は統制陶器や代用品が集まり次第、取りかかる予定だという。

 ホーロー看板の収集家として知られる。近くの河川敷で拾い集めた「不用品」を生かした「ヒロッタージュ」の作品づくりにも取り組んでいる。

 資料館の開館時間は午前9時~午後4時。入館希望者は事前予約が必要。

 問い合わせは=電話0533(84)4403=まで。

2018/08/15 のニュース

「戦争の記憶」と題したシリーズ3作品と佐溝さん(豊川市大橋町で)

作品に使われている戦時中の統制陶器

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