市在住外国人の教育格差解消へ

豊橋市/図書館の知的資源活用/絵本読み聞かせなど/日本語習得後押し/経済格差つながる「負の連鎖」断つ

2018/08/17

 豊橋市は図書館が持つ知的資源を活用し、市内に住む外国人の教育格差の解消に本腰を入れる。絵本などを使って日本語の能力向上を支援し、経済格差を生まない環境を整える。

 市が提案した事業計画が、文部科学省に採択された。受託期間は7月~来年3月まで。

 事業では、同館が所蔵するポルトガル語とタガログ語、日本語の絵本の内容などをまとめたリストを作成し、外国人に配布する。

 外国人が多く住む地域に同館職員が出向き、外国人の親子に日本語の絵本の読み聞かせを行うほか、母国語の絵本を貸し出し親子のコミュニケーションやアイデンティティーを考えるきっかけにしてもらう。タブレット端末で絵本を作る作業を通じて、日本語の習得を後押しする。

 市内の定住外国人は、国別に独自のコミュニティーを形成し母国語での生活に不自由しない半面、日本の地域社会に溶け込めず両者の乖離(かいり)が鮮明になっている。

 市によると、市内の小中学校の外国籍児童・生徒は年々増え続け、今年1月時点で1740人が在籍。外国人の高校進学率が約96%に達する一方、日本語を理解できず中退を余儀なくされるケースもあるという。教育格差が経済格差につながる「負の連鎖」の問題をはらむ。

 事業の進め方を話し合う市の担当者や有識者による委員会の初会合が16日、市中央図書館であった。委員長に就任した小川明子・名古屋大大学院准教授は「定住外国人が多いという先端的な地域の状況を生かした1つのモデルを出せたら」と話した。

2018/08/17 のニュース

豊橋市中央図書館の外観

日本人の子どもがタブレット端末で作った絵本の画像を見る委員ら(豊橋市中央図書館で)

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