希少種ネコギギ繁殖に成功

豊川・淡水魚水族館ぎょぎょランド/ 「来年はもっと」飼育員意気込み/「数年に1回」の難しさ

2018/09/13

 豊川市赤塚山公園(市田町)の淡水魚水族館「ぎょぎょランド」は、国の天然記念物の淡水魚「ネコギギ」の繁殖に初めて成功したと発表した。飼育する成魚から7月に産まれ、ふ化した1匹は3センチほどに成長している。専門家は「繁殖は難しく、その成功は前進といえる」と評価する。

 産卵が確認されたのは7月17日。昨年10月から飼育している成魚の雌雄2組から産卵し、19日に5匹かえった。うち1匹が育っており、順調に生育すれば2~3年で体長13センチほどに成長するという。

 雌雄2組は、新城市の国土交通省中部地方整備局設楽ダム工事事務所から借りて、繁殖を試みていた。飼育係長の前田民男さん(43)は「希少な魚が繁殖できて良かった。来年はもっと仲間を増やしたい」と意気込んでいる。

 ネコギギは、ナマズの仲間。豊川(とよがわ)水系のほか、三河湾や伊勢湾に注ぐ河川にだけ生息する珍しい淡水魚だ。1977年に天然記念物に指定された。体は黄色と黒褐色のまだら模様で8本のヒゲが特徴。「ギー、ギー」と鳴き、顔が丸く、目が大きく、ネコに似ていることからその名がついたとされる。

 しかし、河川工事などによる生息環境の変化で減少しており、環境省レッドデータでは絶滅危惧種に指定されている。

 建設予定地の設楽ダムの貯水池にネコギギのすみかがある。設楽ダム工事事務所は、ダム建設でネコギギが消失するため文化庁の許可を得て成魚を捕獲し、飼育して繁殖させた稚魚を別のすみかに放流する実験をしている。

 碧南市の碧南海浜水族館は、1995年からネコギギの産卵、飼育に取り組み、これまでに約220匹を繁殖させた。地村佳純学芸員は「ナマズの仲間で水槽内での繁殖が難しく、雄雌の相性が悪ければけんかをする。赤ちゃんの時に死ぬケースもあり、こちらでも繁殖は数年に1回の割合だ」と繁殖の難しさを指摘。「貴重な魚だけに繁殖は喜ばしい」と話した。

2018/09/13 のニュース

ネコギギの幼魚(豊川市・ぎょぎょランドで)

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