一般会計3年ぶり減の59億4805万円/町長「次世代につなぐ町づくり」
2024/02/28
予算案を説明する土屋町長
設楽町は27日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比1・8%減の59億4805万円。学校給食センター建設やオリエンテーリング競技の国際大会開催に向けた準備を進める一方、大規模な施設改修が終わり、3年ぶりのマイナス編成となった。土屋浩町長は「次世代にしっかりつないでいける町づくりを進める」と強調した。
25年度に建設する学校給食センターには町内6カ所に分散する調理場を集約させ、慢性的な人員不足の解消を図る。実施設計の費用として2569万円を計上した。設楽ダムで計画する小水力発電では、設計に5234万円を充てる。
町が普及に取り組むオリエンテーリング競技の開催費用は1003万円。例年の大会に加え、25年8月の国際大会に向けたプレイベントを開く。
歳入の内訳をみると、町税は5・5%減の5億8117万円で、歳入全体に占める割合は1割にとどまった。地方交付税は3・5%増の27億4640万円を見込む。
財政調整基金などからの繰入金は60・9%減の1億8659万円で、大幅に圧縮。一方、借金に当たる町債発行は7・6%増の5億780万円とした。
特別会計と企業会計は予算規模が増加する。町営バスの買い替え、下水道の敷設本格化が主な要因だ。
町はまた、中期的な財政見通しを公表。従来通りの予算編成を続けると、貯金に当たる財政調整基金が29年度に底を突くという。土屋町長は「役割を終えた事業、効果の薄い事業を止めて、もっと予算を減らしていく必要がある。将来やるべきことにきちんとお金を掛けられる体制をつくりたい」との考えを示した。