映画「わたのまち」

蒲郡市内で撮影中/繊維業の若者や職人を追う/来春公開を目指す

2024/03/14

(右から1人おいて)映画の完成に向けて意気込む岩間監督と土屋プロデューサー=蒲郡市役所で

 蒲郡市の繊維産業の担い手たちの姿を追ったドキュメンタリー映画「わたのまち」(仮題)の撮影が、市内で進められている。監督は、日本テレビ系「はじめてのおつかい」などを手掛けた演出家の岩間玄さん。「繊維産業が脈々と息づいてきた歴史を描きたい。過去と現在を描くことで、未来を照らし出せれば」と意気込んでいる。映画は来春の公開を目指す。

 市は昨年、国内最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション」(TGC)を運営する「W TOKYO」(東京)と地方創生に関する協定を締結。TGCへの出展に向けて、繊維業界の若手らが製品開発に取り組んでいる。
 岩間監督は映画を織物になぞらえて「縦糸はTGCに臨む若者たち、ベテランの職人たちを横糸に、繊維の歴史文化を描く。1枚の巨大なタペストリーにしたい」と考えている。

 企画したのはバラエティー番組「電波少年」シリーズなどを手掛けた元日本テレビのプロデューサー土屋敏男さん。「ガチャマン景気の後、9割以上の繊維業者が廃業した。現存する数社はどう生き残ったのか、聞けば聞くほど面白い。日本のものづくりに光を当てられる確信がある」と自信を見せる。

 映画制作の予算は1980万円。このうち半額に当たる990万円を市が負担し、残りは企業協賛を募る。

 上映時間は1時間20分を見込み、来年2月に完成の予定。東京、名古屋、大阪、豊橋、蒲郡の5都市で公開する予定だ。

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