被災地の現状など報告

新城福祉会が職員2人派遣/能登半島地震

2024/03/19

「強い覚悟が必要」と話す大原さん

 能登半島地震の被災地に職員を派遣した社会福祉法人・新城福祉会は16日、新城文化会館で派遣職員2人の報告会を開いた。出席した福祉会職員や市内外の福祉施設職員、市職員ら約100人が熱心に耳を傾け、被災地の現状などについて質問する人もいた。

 2人は、レインボーはうすの大原直樹副所長と山本学相談支援専門員。このうち大原副所長は2月に2回延べ14日間、派遣先の石川県穴水町の障害者支援施設・精育園で断水状況の中で、トイレの糞尿(ふんにょう)処理などをメインに水の運搬などを行った。その中で利用者らと触れ合うことで「改めてやりがいと喜びを感じ、原点回帰だった」と強調。「共に生きる」ためには「強い覚悟が必要」と呼びかけた。

 山本さんも同じ2月12日から5日間、派遣先の輪島市の精神障害者支援作業所「あすなろふたばぱいんの会」で、施設修繕やコーヒー豆選別作業などに携わり、震災で家や命を奪われても、人の尊厳は奪われていないことを学び、心打たれた。「共に生きる」ため、作業所の希望となるコーヒー販売の手助けになればと考え、戻ってきてその販売の支援をしている。

 この後、出席者から現場の状況、必要な持参品などの質問があった。「初動の大切さ」「連携と協力の必要性」などを訴える市職員らもいた。そのうえで「常に備えること」「日頃から地域の人との関わりを持つこと」「平穏な生活に戻れるまで長く支援を続けること」の大切さを出席者の間で確認した。

 レインボーはうすの長坂宏理事長は「福祉避難所としてのレインボーはうすを考えるとともに、これを機会に何か一つでも動き出すと良いと思う」と期待を寄せた。

「尊厳は奪われていない」と語る山本さん

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