監督育成プロジェクトで卒業制作/蒲郡
2025/03/12
映画への意気込みを語った(前列右から)竹中さん、高橋さん、(後列右から)飛田さん、神田さん、高平さん、野村さん=蒲郡市・愛知工科大で
蒲郡市と幸田町で映画の監督やプロデューサーを育成するプロジェクトが大詰めを迎えている。両市町を舞台に短編映画2本の撮影が始まり、11日は同市西迫町の愛知工科大学で、俳優の竹中直人さんや高橋ひとみさんが撮影に臨んだ。
映画の撮影は3日に始まり、蒲郡市内では西浦町の海岸やサーキット場などでロケが行われた。この日は、商業施設に見立てた大学内の学生ホールで、撮影現場が報道陣に公開された。
竹中さんは自身が監督した2021年公開の映画「ゾッキ」以来、映画やドラマの撮影で市内を訪れている。今回は両作品とも地元のミカン農家を演じる。「蒲郡は、東京とは時の流れが違っていい。今日の雨もロマンチックに感じる」と目を細めた。妻役の高橋さんもテレビドラマの撮影で同市と縁がある。「ウエルカムという、あったかい空気を感じる」と笑顔で話した。
同プロジェクトは、両市町が街の魅力をアピールするため、昨年4月に発足。公募で選ばれた未経験の19人が、プロの指導を受けながら約1年かけて映像制作を学んできた。今作はその集大成となる。
受講生が企画した作品のうち、「軽トラック娘」と「『街』の記憶、僕の未来」の2本が映画化されることになった。いずれも15分ほどの短編で、映画祭やコンテストへの出品を目指す。
軽トラック娘は、豊橋市の高平桃見さん(25)が監督で、プロデューサーは岡崎市の野村麻生さん(27)。街の記憶~は、幸田町の神田太一さん(44)が監督、岡崎市の飛田隼希さん(35)がプロデューサーを務める。
完成した作品は、蒲郡市で29日開催の「ガマロケ映画祭」で公開予定。幸田町では来年度の「産業まつり」で上映される。