果実フィンガーライム頂点に

田原「FingerLimeBase」とコラボの「雅風」/にっぽんの宝物JAPANグランプリ 新領域部門で

2025/04/08

「にっぽんの宝物JAPANグランプリ2024―25」の新領域部門でグランプリに輝いた右から藤井代表、亜紀奈さん、鈴木代表(にっぽんの宝物提供)

 果実のフィンガーライム(FL)の生産を手掛ける田原市赤羽根町の「FingerLimeBase」(鈴木豪代表)は、出品したFLと町内の農産物加工・販売業の「雅風」(藤井恵美子代表)とコラボで作ったFLの加工品が、「にっぽんの宝物JAPANグランプリ2024―25」の新領域部門で最高賞のグランプリに輝いた。6月21日の世界大会(大阪・関西万博)に臨む。

鈴木代表が育てたフィンガーライム(提供)

大阪・関西万博での世界大会出品

 受賞したのは、FLのほか、FLを利用して炭酸割りした濃縮のドリンク、FLを基に作ったデザートの3品。鈴木代表は、ビタミンCがFLに豊富で美容と健康に良いことに着目して新しい「スーパーフード」と見いだし、審査員から「目の付け所が良い」と絶賛された。藤井さんも「(ドリンクなどは)見た目が鮮やかで写真映えする」と評価された。

 2月末、東京都内であったグランプリの新領域部門で、鈴木代表は葬儀の簡素化などに伴う主力の菊生産の厳しい現状を紹介してFL栽培への思いを伝え、認知度が低く販路拡大が課題と説明したうえで、「挑戦を続けたい」と発表した。

 この後、3品が並べられて試食があり、「かむとプチプチとはじけ、口の中に酸味が広がる」「すしの上に載せるだけでアクセントが変わる。新しい料理ができる感じ」と味わった審査員の評判も良かった。地方大会で勝ち抜いた4組の商品と競い、栄冠を得た。

 鈴木代表は、妻亜紀奈さんらと温室約1ヘクタールの大半で菊を栽培し、一部で2023年5月からFLの生産を始めた。藤井さんは傷があるなど規格外のFLを活用して加工した。2人は「グランプリを取れると思っていなかっただけにうれしい。大舞台に立つチャンスをもらったので、ベストを尽くす」と意欲を燃やす。

 このグランプリは、「地域の原石」を全国・世界レベルのヒット商品に育てるのが狙いで、今回で10回目。10部門に45組が出場した。

  ◆ ◇ ◆

 フィンガーライム 豪州原産の果実。人差し指程度の実がなる。中にキャビアのような粒状の果肉が詰まっており、「森のキャビア」とも呼ばれる。色とりどりで種類は多く、ビタミンCが豊富で栄養価が高い。食感と爽やかな酸味が特徴。

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