条例改正取り消し求め提訴

新アリーナ問題/市議会を相手取り豊橋市/伊藤議長「とても残念」対立ついに法廷闘争へ

2025/04/23

豊橋市議会の議決を経た契約の解除にも議決を必要とする条例改正の議決取り消しを求め名古屋地裁に提訴した市。建物は市役所

 豊橋市の多目的屋内施設(新アリーナ)計画の契約を含め、市議会の議決を経た契約の解除にも議決を必要とする条例の一部改正について、市は22日、市議会を相手取って条例改正の議決の取り消しを求め名古屋地裁に提訴した。長坂尚登市長と議会多数派の対立は法廷闘争に持ち込まれた。

 市が同日、発表した。提訴期限は5月末だった。訴状で市は契約の解除権限は市長に属し、議会の議決事項には出来ないなどと主張している。

 長坂市長はコメントで「今後は裁判所において審理がなされるため、現時点では審理の状況を見守りたいと思います」と述べた。

 条例改正を巡っては、新アリーナ計画の契約締結に賛成した最大会派、自民党など建設推進派の市議らが昨年12月議会に提案し、可決された。選挙公約で計画中止を掲げた長坂市長は1月、契約解除に向けた手続きを進める中で条例改正が「議会の権限を越え、法令に違反する」などとして議会に審議のやり直しを求める「再議」を申し立てたが、再可決されたため議決取り消しを求め2月に愛知県の大村秀章知事に地方自治法に基づく審査の申し立てを行った。県は条例改正が「法令に違反するとまではいえない」として3月31日付で審査申し立てを棄却した。

 今月14日には伊藤篤哉議長が長坂市長に対し、条例の速やかな公布などを求める申し入れを行った。提訴を受け伊藤議長は「市議会が議決した条例及び愛知県知事の裁定結果への配慮が見られず、とても残念です」とコメントした。

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