J―TECなど3社と包括的提携協定/豊橋技科大
2025/04/23
豊橋技科大の若原学長(左から2番目)と、協定を締結した3社の社長
豊橋技術科学大学(若原昭浩学長)は、東三河のメーカー3社と包括的な提携に関する協定を締結した。3社とはこれまで研究者ごとの個別テーマで共同研究を行ってきたが、包括協定で、より幅広い分野での融合的研究にも協力して取り組める体制となる。
協定を結んだのは、ジャパン・ティッシュエンジニアリング(J―TEC、蒲郡市)▽ニデック(同市)▽本多電子(豊橋市)―の3社。22日、大学内で合同の協定締結式を開いた。
締結式で若原学長は、「『個対個』の研究では網羅出来ない融合的研究で各分野の研究者を集め、一体となって各企業の課題に取り組める。大学と会社による『組織対組織』の活動を加速させる」と包括協定の意義を説明した。
再生医療製品を製造するJ―TECの畠賢一郎社長は「製品は手作りの一品物だったが、再生医療が広がると、新しい技術や品質管理に大学の技術科学が必要になってくる」と述べて協定に期待。眼科医療機器製造のニデック、小澤素生社長は「近い距離にあるのがメリット。リアルな会話や現物を見てもらえる存在。包括ということで期待は限定されない。想像できないくらいの発見や製品が生まれるといい」と述べた。
超音波製品を作る本多電子は、豊橋技科大の開学期から共同研究の実績があり、本多洋介社長は「半導体製造装置で使う超音波洗浄機や計測装置が主力商品となっており、協定は研究開発に積極的に投資するきっかけになる」と事業への効果を語った。