コミュニケーションボードなど作成/豊橋市
2025/04/25
「コミュニケーションボード」と「生活マナーマニュアル」を持つ職員(市役所で)
豊橋市は、市役所を訪れた外国人に指さしてもらい用件を確認するコミュニケーションボードを作った。4月から案内所や資産税課で導入していて、円滑な意思疎通につなげている。
ボードは、ポルトガル語、タガログ語、英語、ベトナム語、インドネシア語の5カ国語で作成。これを使い、まずは東館と西館の案内所で外国人の用件を聞き取り、担当部署に案内する。
これまでは庁内の多文化共生・国際課に在籍する通訳が案内所にその都度呼び出され、外国人市民に対応していた。ボードの導入以来、ほぼ呼び出しはなくなったという。
ビザの関係で税の証明書を取りに来る外国人に対し、資産税課では例えば「年度」といった分かりづらい言葉もボードの文字を見せることで伝わりやすくなったと職員は実感している。
合わせて、市はごみ出しや交通ルールなど日本で暮らす上で大切な事柄を、5カ国語に加え、分かりやすい日本語で記述した生活マナーマニュアルを作り、市民課で転入外国人に配り始めた。転入者向けに注意事項を記した書類をそろえた従来のセットでは、情報量が多すぎて大切な内容が埋もれてしまう恐れがあった。
市によると、市内に住む外国人はブラジル人やフィリピン人、ベトナム人など2万人を超える。毎年約1000人のペースで増えているという。
多文化共生・国際課の白藤謙一課長補佐は、コミュニケーションボードの取り組みを全庁に広げていく意向を示し「国籍に関係なく住みよいまちになれば」と期待した。