ごみ収集車などに来月から豊橋市/バイオ燃料普及促進図る
2025/04/26
B5軽油が導入されるごみ収集車(市提供)
豊橋市は5月から、廃食油由来のバイオディーゼル燃料と軽油を混合した「B5軽油」を、市のごみ収集車などに全面導入する。地球温暖化対策のため、バイオ燃料の普及促進を図る。
東部、南部の両環境センターのごみ収集車46台と、資源化センターなどで稼働している散水車やダンプトラックなど21台の計67台について、B5軽油に順次切り替える。
B5軽油とは、廃食油から製造したバイオ燃料を軽油に5%混ぜた燃料のこと。バイオ燃料の燃焼時に地球温暖化の元凶とされる二酸化炭素(CO2)が発生しても、カーボンニュートラル(炭素中立)とみなされる。もともと光合成によってCO2を吸収した植物から原材料の食用油は作られているため、それが大気中に再び戻るだけでCO2量を増やすわけではないとの考え方に基づく。
市は昨年10月から今年3月までかけて一部の公用車で試験的にB5軽油を使用した結果、不具合や問題がないことが分かり、本格導入を決めた。年間30㌧のCO2削減効果を見込んでいる。
バイオマス(生物由来資源)の「地産地消」を掲げ、使用されるB5軽油は市内のリサイクルステーションに市民が出した使用済みの食用油や、市内の飲食店などから集めた廃食油で製造される。供給元のサーラエナジー(同市)は「地域のカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきたい」としている。
市によると、愛知県内では名古屋市がごみ収集車にB5軽油を導入している。