かくて新アリーナ事業に「賛成」する㊦/新アリーナを求める会Neo代表 小林 佳雄さん
2025/07/18
新アリーナ建設計画を推進する理由を語る小林さん(豊橋市内で)
76歳、人生の多くを豊橋で過ごし商売もしてきた一方、長い下降線の豊橋を50数年にわたって見てきた。過去にすばらしい活力ある街になると思ったことがある。約60年前、東海道新幹線の駅ができた時。支社や支店ができたり、山ほどの市外の人が訪れたりで一時は右肩上がりの活力を見せた。市外の人が訪れ、新たな文化や社会環境、人口も持ち込んでくれた。開業後10年、20年と大きな力があった。それ以降、地盤沈下を続けている。
60年ぶりに訪れたチャンスが新アリーナ。たくさんの機能を包み込んでいる貴重な宝の箱。その機能の一端がコンサートやスポーツイベント、見本市、地元の学校と連携した教育イベント、地域の伝統芸能の公演、eスポーツ大会などで、市外から呼び込む力がある。アリーナが今までの体育館と違うのは、映像とともに開催できること。映像の力はとてつもなく価値があり、各種コンベンション(大規模な会議、イベント)もこの映像なくしてはできない。
アリーナビジネスはコンテンツビジネス。コンテンツを売るビジネスは日本で伸びているマーケットだ。コンテンツと言うのは、モノの物語、背景を売っていく。従って映像のあるアリーナでないとだめ。これこそが豊橋を盛り上げる最も重要な武器になる。
日本の地方都市は豊橋のように緩やかに下がっている。県庁所在地ですらそう。コンベンションなどができる力を持つと、観光客だけではない外からの人が訪れるようになり、そこに住んでいる人は経済的な恩恵だけでなく、新しい刺激に触れることができる。
街には、イノベーティブ(新しさ、革新的)な啓蒙力が必要で、それは外の人が運んでくる。視覚に訴えるビジュアルも重要で、例えばアークリッシュホテル豊橋やエムキャンパス。あのビジュアルが豊橋になければ、若者はもっと早く去っていくでしょう。イノベーティブな力は、視覚から訴えることが大きい。アリーナは超視覚的なもの。
アリーナは三遠ネオフェニックスのものだけではないが、フェニックスは最重要コンテンツの一つ。サッカーのJリーグ鹿島アントラーズは、市民の誇りになった。特に若者が誇りを持つと、イノベーティブを生む力になる。
豊橋の若者の将来のためにも、豊橋が右肩上がりに反転する60年ぶりのチャンスだ。