豊川の平和交流館/海軍工廠を支えた豊川東部地区展
2025/07/20
地図などで東部地区の工廠関連のインフラ設備を紹介(豊川市平和交流館で)
豊川市穂ノ原の豊川海軍工廠(こうしょう)平和公園の平和交流館で19日、企画展「わたしたちのまちにも戦争があった~豊川海軍工廠を支えた豊川東部地区~」が始まった。東部地区に集中していた工廠関連のインフラ設備を手作りの地図で示すほか、市内で最初に米軍の爆撃を受けた麻生田地区の爆弾投下地点なども紹介する。
工廠を稼働させるインフラのうち、水道は約8キロ離れた現豊津町の豊川(とよがわ)沿い大和水源から取水。東部地区を通った電気やガスの供給ルートや、豊川駅から分岐して工廠に人員や物資を運んだ西豊川支線も紹介している。
また、1945年2月15日、市内で最初に17発の爆撃を投下された麻生田地区や、5月に攻撃を受けた土筒地区の被爆地についても地図で紹介している。
地元にあった麻生田国民学校などの学校日誌も展示。工廠が大空襲を受けた8月7日には「豊川海軍工廠ニ爆弾落ツ」と書かれ、多くの警防団員らが学校に集まったという記載から緊迫した様子が伝わってくる。
市教育委員会生涯学習課と協力して企画した、東部地区ゆかりの同園語り継ぎボランティア6人は「工廠から離れた町でも戦争の影響があったことを紹介することで、身近な地域でも起こっていた戦争の出来事に目を向け、知ってほしい」と話している。
9月30日まで。