参院選躍進 国政に議席の参政党

東三河4市で得票数2位に/魅力的振興政党へ期待と不安の声

2025/07/24

神谷宗幣代表の写真や政策が載った参政党のPR看板(豊川市内で)

 参院選で大躍進した参政党。愛知選挙区では、新人の杉本純子氏(47)が支持を集め、同党は県内で初めて国政の議席を獲得した。東三河では4市で2位の得票数を得た。魅力的な新興政党に、有権者から期待と不安の声が寄せられた。

 東三河5市の得票数を合わせると、トップが自民・酒井庸行氏(73)が6万838票。次いで立民・田島麻衣子氏(48)が5万8527票、杉本氏が5万7357票だった。市別では、杉本氏は豊橋、豊川、蒲郡、田原で2番手の得票数を獲得。新城でも3位と躍進した。

 SNSや動画投稿サイトで子育て世代や〝無関心層〟を中心とした若者から支持を得ると同時に、保守色を打ち出した政策で自民支持者も取り込んだ。

 26歳で初めて選挙に行ったという豊川市の団体職員の男性は、自民・鶴保庸介氏の「運のいいことに能登で地震があった」という発言で「自民党には入れないと決めていた」。参政による消費税の段階的廃止や月10万円の教育給付金という政策に魅力を感じ、何より「日本人ファースト」という合言葉に「米国を筆頭に世界が自国ファーストの流れになっている。日本も自国を最優先するのは当然のこと。既存政党とは違い、言いたいことをはっきりと言ってくれる参政党に刺激を受けた。託したくなった」と話す。

 一方で、外国人への規制強化や権利制限を掲げ、党内に核武装に言及した当選者がいることに危機感を抱く有権者も。豊橋市の60代パート女性は「歴史をみても排他的な考えや、それに賛同する熱狂的な支持者が増えると国内の分断を深める」と危惧する。

 参政は14議席を獲得し、予算を伴わない法案を単独で提出できるようになったが、比例区も同党に入れたという豊橋市の40代会社員男性は「口だけでなく、ちゃんと行動してくれるかを見極めていく必要がある」と話している。

■東三河5市の得票数(上位5人)

【豊橋】
①酒井 庸行(自民)30217
②杉本 純子(参政)28773
③水野 孝一(国民)27394
④田島麻衣子(立民)25842
⑤安江 伸夫(公明)20368

【豊川】
①田島麻衣子(立民)14620
②杉本 純子(参政)14526
③酒井 庸行(自民)14174
④水野 孝一(国民)13038
⑤安江 伸夫(公明)10059

【蒲郡】
①酒井 庸行(自民) 6149
②杉本 純子(参政) 5853
③田島麻衣子(立民) 5574
④安江 伸夫(公明) 4961
⑤水野 孝一(国民) 4821

【田原】
①酒井 庸行(自民) 6030
②杉本 純子(参政) 4923
③水野 孝一(国民) 4853
④田島麻衣子(立民) 3854
⑤安江 伸夫(公明) 2720

【新城】
①酒井 庸行(自民) 4268
②田島麻衣子(立民) 4262
③杉本 純子(参政) 3282
④安江 伸夫(公明) 3170
⑤水野 孝一(国民) 2590

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