地震発生時の震源情報、件数も東西で偏り
2025/08/23
18日午後10時前の地震(気象庁のウエブサイトより)
地震のニュースで「震源地は愛知県西部」と聞くと、東三河の人間としては、ちょっと離れたところで起きたと感じるのではないだろうか。だが、今月18日夜に「県西部」で2件続いた地震は、いずれも豊川と岡崎の市境付近が震源だった。どうなっているのか調べてみた。
18日の地震は、午後10時前と同11時過ぎに発生。気象庁の発表によると、2件とも最大震度は2、規模を示すマグニチュードは3.9だった。
震源も同じような位置で、震央(震源の真上の地点)を示す×印は、ともに豊川市に近い岡崎市の山間部に付いた。
三河なのだから震源は県東部になるのではと思ったが、県西部と伝えられた。これは、気象庁の区分けが尾張、三河とは一致しないことによる。
緊急地震速報、震度といった地震情報に関して、同庁が愛知県の東西を分ける境界は、天気予報や気象警報の場合とだいたい同じだ。東三河8市町村のみを県東部とし、残る46市町村は全て県西部に分類している。
さらに震央については、緯線、経線に沿った直線的なエリア分けを用い、境界は市町村境や海岸線と一致しない。設楽町の一部は「長野県南部」だし、蒲郡市の陸地でも「三河湾」に分類される。
東西で面積が違うせいもあるのだろうか、地震発生件数には大きな開きがある。2023年以降に震度1以上を観測した地震で、県西部が震源だったのは23件。
一方、県東部は2件のみで、昨年10月が最後だ。
しかし、地震は案外、あなたの近くで起きているのかもしれない。いざというとき的確に状況を把握できるよう、正しい知識を身に付けておきたい。