未利用魚で出汁カレー

蒲郡市観光協会/平野屋で試食会

2025/10/01

平野社長㊨と未利用魚を提供した漁業振興協議会の小林俊雄会長(蒲郡市・平野屋で)

 蒲郡市観光協会は9月29日、市内三谷町の温泉旅館「平野屋」で未利用魚を使ったスープやカレーの試食会を開いた。飲食店や旅館関係者ら約40人が味わった。

 市内では深海魚漁が盛んだが、知名度が低かったり見た目が良くなかったりして、一般に出回らない未利用魚がある。その一つ、ムツに似たスミクイウオは、うろこがはがれやすく、口の中まで墨を飲み込んだように黒いが、身に脂が多く皮にもうま味がある。あぶって煮込むと深い味わいのだしが取れるという。

 試食会では、スミクイウオのだしを使ったスープやカレーライスが並んだ。レシピは、福島県いわき市でフレンチレストランを営む萩春朋シェフの助言を受けた。未利用魚は地元漁協が提供。料理を載せた皿は、えびせんべいで作られ、食べることができる。さらに、市内で一昨年から実証実験が行われている「スマート養殖」で育てたカキも蒸して振る舞われた。

 観光協会は、未利用魚を「新素材」として飲食店や旅館のメニューに取り入れてもらい、新たな魅力を引き出そうとしている。平野屋の平野寛幸社長は「観光業が持続可能な食の提供をするため、限りある水産資源を活用して新たなチャレンジをしたい」と話した。

スミクイウオの調理(提供)

2025/10/01 のニュース

平野社長㊨と未利用魚を提供した漁業振興協議会の小林俊雄会長(蒲郡市・平野屋で)

スミクイウオの調理(提供)

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

きらり東三河サイト

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP