「青い地球は誰のもの」レコーディング/歌声磨き児童ら元気いっぱいに歌う/岡崎の本宿小OB 音楽家・冨田勲さんが作曲
2025/10/07
「青い地球は誰のもの」を歌う児童(岡崎市立本宿小学校で)
岡崎市立本宿小学校で9月26日、OBの音楽家・冨田勲さん(1932~2016年)が作曲した「青い地球は誰のもの」のレコーディングが行われた。全校児童約280人が参加。音源は11月4日に本宿地区に開業する「三井アウトレットパーク岡崎」の共用通路(名称・サウンドストリート)で流される。
三井アウトレットパーク岡崎では、本宿ゆかりの冨田さんの人生や功績を紹介するとともに、この日収録した音源をはじめ、冨田さんが作曲した市内小中学校の校歌など10曲を営業時間中、順番に放送する。
三井不動産株式会社(東京都中央区)によると、サウンドストリートは地域に親しまれてきた冨田さんの作品を通して、施設への愛着を深めてもらうための仕掛け。地域共創に向けた取り組みの一つでもある。
今回の収録に当たっては、「青い地球は誰のもの」を新たに編曲。幼少期の冨田さんが「足踏みオルガンに夢中だった」という逸話に着想を得て、冒頭部分は冨田さんが同級生の伴奏をしているイメージになっている。
この日は冨田さんの長女・妹尾理恵さん(69)=東京都港区=や、大学院時代に冨田さんの薫陶を受け、晩年まで交流があった名古屋音楽大学(名古屋市中村区)講師の津田賢吾さん(47)らが録音に立ち会った。
児童は少し緊張した面持ちでマイクの前に立ち、録音に臨んだ。教員から「もっと地球のことを考えて」「(音を)伸ばすよ」といったアドバイスを受けながら歌声に磨きをかけ、元気いっぱいに歌い上げた。
1年の冨田光臣(てるおみ)君(7)は「聴いてくれる人が明るい思いになってもらえるように歌った。みんなが平和でいられるような地球になってほしい」と思いを込めた。
妹尾さんは「父はすごく岡崎を愛していたので、父がいればどんなに喜んだことか。全校児童で歌ってくれて感動したし、こんなにうれしいことはない」と笑顔を見せた。
NHK大河ドラマ「べらぼう―蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」に出演する俳優の尾美としのりさん(59)と風間俊介さん(42)によるトークショーが9月23日、西尾市のにししん文化会館茶々っとホールで開かれ、演じる上での工夫や撮影の裏話などが語られた。
尾美さんは主人公の蔦屋重三郎(蔦重)が絶大な信頼を寄せるベテラン作家の朋誠堂喜三二(ほうせいどうきさんじ)を、風間さんは江戸市中の地本問屋のリーダー的存在で、蔦重のライバルでもあった鶴屋喜右衛門(つるやきえもん)をそれぞれ演じている。
尾美さんは、作家活動の断念や盟友の死に見舞われた喜三二を演じた際の心情について「気持ちの振れ幅がすごく大きくて落ち込んだが、台本に書いてあることをやるだけでああいう感じになった」と振り返った。
風間さんは感情を出さない喜右衛門の人物像について「腹の内を見せない大きな勝負をやってきた人間」と分析。視聴者の見方を考えながら演じているうちに「いつの間にか目が笑わない男になった」と笑った。
2人は西尾市岩瀬文庫が所蔵する蔦重ゆかりの史料も閲覧した。トークショー実現のきっかけとなった品で、実際に手に取りながら質感を確認。撮影に使われた小道具の書籍は「木を彫って刷って作っている」とも明かした。
主催の市によると、この日は抽選で選ばれた県内外の約1100人が参加した。応募者数は約5300人で、倍率は約5倍だった。