豊橋など3工場同時開設

物流・選別・設備保管に特化/効率化と処理能力増強図る/トーヨーメタル/ミックスメタル事業拡大へ

2025/10/10

富津市に開設した物流センター(提供)

 金属リサイクル業のトーヨーメタル(豊橋市、大久保啓介社長)は、鉄・非鉄の混じるミックスメタルを扱う主力事業の拡大に向け、千葉県富津市と豊橋市で3工場を同時に開設した。それぞれが物流、選別、設備保管に特化し、事業の効率化とともに処理能力の増強を図る。投資額は、用地、建屋、重機などで約5億円。

 同社はミックスメタル再資源化拠点を富津市などに持ち、近年、取扱量が増加。手狭になった工場設備を拡充し、物流と処理能力の増強を効率的に進めるため、同市での用地取得と新工場開設を決めた。

 富津市に開設した「物流センター」は70トントラックスケールなどを備え、輸入されるミックスメタルの荷下ろしや、再資源化した原料の物流拠点の役割を担う。ミックスメタルの選別を行う「ECOセンター」(富津市)では、障害者20人を採用、コンベアーラインで仕分けや非鉄類のピックアップなどを行う。

 本社のある豊橋市でも新たに用地を取得し、設備メンテナンスを担う「豊橋サテライト」として機械設備の在庫管理倉庫を開設した。同社の選別・加工処理設備は海外製が多く、種類も多様。納入に時間のかかる設備部品をあらかじめ保管しておくことで、設備トラブル時でも迅速に対応できる体制を整えた。

 3工場が物流、選別、設備保管の役割に特化することで、選別工場では原材料や予備設備の保管スペースが有効化され、新ラインの増設も可能となる。

 また、豊橋市内にある施設の名称を業容の変化に対応して変更。3工場開設を新体制の再スタートにも位置付けており、大久保社長は「10年、15年先を見据えた投資。全国には埋め立てにされる金属ダストも多く、新体制で資源の有効活用を推進したい」と、その狙いを語った。

ECOセンター(同)

大久保啓介社長

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ECOセンター(同)

大久保啓介社長

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