市民1人と岡崎信金支店・職員に感謝状/豊橋署
2025/10/30

感謝状を受けた宮澤さん㊧と奥谷支店長(右から2人目)、足立さん(豊橋署で)
特殊詐欺の被害を防いだとして、豊橋署は27日、同署で豊橋市南栄町の宮澤英子さんと、岡崎信用金庫牛川支店(同市西小鷹野3)職員の足立里美さんに感謝状を贈った。清永芳弘署長が「手口が巧妙化する中で最後のとりでとして防いでいただいた」と功績をたたえた。
宮澤さんは今年8月6日、豊橋信用金庫南栄支店のATMコーナーを利用した際に70代女性に声をかけて詐欺を防いだ。女性は、犯人側から料金を支払うよう指示を受けていた。
後から入店した女性の青ざめた表情を気にかけ、熱中症を心配して休むように促した。その後、女性の携帯電話から「近くに誰かいますか」などと男の声が漏れ聞こえてきたため「詐欺でないですか」と伝えて職員を呼んだ。
ATMで自身の用を後回しにして女性の様子を観察。窓口が閉まっていたためシャッター越しに職員へ事態を伝えた。「ニュースで詐欺があることは知っていた。声がけで防ぐことができて良かった」と振り返った。
◆店外まで追って説得
岡崎信金牛川支店は8月8日、来店した70代女性と40代男性の親子に対応。2人を説得し、女性への架空料金詐欺の被害を防いだ。
窓口近くでたたずんでいた男性へ職員の足立さんが声をかけた。男性は「未納料金の詐欺があるのか」と手口について遠慮がちに聞いた後、近くいた母親に急(せ)かされる形で駐車場へ向かった。
足立さんと奥谷正行支店長が店外まで2人を追って説得。支店の個室に招いて署へ通報した。
足立さんは「あのまま帰してしまうと別の場所で振り込んでしまう危険があると心配だった」と語った。奥谷支店長は「今後も、お客さまが大切にためたお金を守っていきたい」と話した。