「介護アスリート」出版

元スポーツインスト ラクター細川榮子さん/来月1日発売/W介護の経験つづる

2025/10/30

介護とトレーニングを両立させる細川さん(蒲郡市内で)

 元スポーツインストラクターの細川榮子さん(62)=蒲郡市=が、認知症の母とガンで闘病中の夫を支える「W介護」の日々を一冊の本にまとめた。タイトルは「介護アスリート」(文芸社)。11月1日に発売される。「生きる力が湧いて元気になれる本です。介護やスポーツに縁がない人にも、ぜひ手に取ってほしい」と話す。

 細川さんは蒲郡市で生まれ育ち、20歳のころ、地元のスポーツクラブでエアロビクスに出合った。結婚を機に碧南市へ移り住み、30歳から指導者となった。その後、さらに体力をつけようとトライアスロンを始めた。朝15キロのランニングを日課とし、フルマラソンの距離を超えるウルトラマラソンにも挑戦するようになった。現在は介護中心の生活だが、ほぼ毎日ジムへ通い、水泳や筋トレ、ランニングに励む。毎週のようにマラソン大会にも出場する「市民アスリート」だ。

 現在86歳の母親に認知症の症状が出始めたのは11年前。家族の中で真っ先に違和感を覚えたのが榮子さんだった。検査でアルツハイマー型と判明。「母のことが大好きで尊敬していたから、近くで寄り添いたい」。程なく碧南の自宅を引き払い、蒲郡の両親宅近くに引っ越した。

 蒲郡での生活4年目、今度は当時65歳の夫にガンが見つかった。手術を経て余命宣告も受けたが、昨年から医療ケアが受けられる介護施設に入居し、元気を取り戻しているという。榮子さんは毎日通って歩行訓練を手伝う。「寝つけば筋肉が衰える。鬼嫁になって、しっかり歩かせています」と笑う。

 「自宅に帰るのは寝る時だけ」という榮子さん。「これまでの体力作りが生かされています」と胸を張る。著書には25年にわたるインストラクター経験から、健康にまつわるヒントもちりばめられている。

 「介護アスリート」は四六判、152㌻で、価格は1100円(税別)。書店やネット通販で購入できる。

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