豊橋市美術博物館で「安久美神戸神明社と鬼祭」展/大鉾や獅子頭も展示
2025/11/14

数々の面が並ぶ会場(豊橋市美術博物館で)
毎年2月に開催される国の重要無形民俗文化財、安久美神戸神明社の「鬼祭」の面を中心に展示する「安久美神戸神明社と鬼祭」展が、豊橋市美術博物館2階で開催され、にぎわっている。戦国時代に今川義元が奉納したと言われる古い鬼面や天狗面から、令和に入って新たに作られた面まで、新旧の面が並べて展示され、興味深い。
義元が奉納したとされる赤鬼面は、保存状態もよく、今も赤い色が鮮やかに残り表情も勇猛で印象に残る。
令和の面は新たに作られたばかりで美しく、祭で使われている面を見るまたとない機会となっている。赤鬼、天狗、黒鬼のほか、明治に新しく作られた小鬼の面や、昭和30年代から登場するようになった青鬼とウズメの面も見ることができる。これだけの数の面が一度に展示されることは珍しく、滅多にない機会となっている。
他に、江戸時代に鬼祭の神輿(みこし)の行列で使った大鉾や、「御頭様」と呼ばれる獅子頭も展示され、鬼祭に親しむことができる。
12月7日まで。来年の祭の前に、鬼祭について学んでみては。