農事功績者表彰で緑白綬有功章

スイカ栽培技術革新や地域農業振興貢献/田原の西山さんが市長へ受章報告

2025/11/21

山下市長に受章を報告した西山さん㊨(田原市役所で)

 大日本農会(東京)が選定する今年度農事功績者表彰で緑白綬有功章に選ばれた田原市六連町の農家、西山直司さん(63)が19日、同市役所に山下政良市長を訪ね、受章を報告した。西山さんはスイカ栽培の技術改良や経営改善に努め、田原農業懇話会の会長として地域農業の振興に貢献したことなどが評価された。

 農事功績者表彰は明治時代から続き、農事改良や農業研究に功績のあった人がたたえられている。都道府県が毎年、候補者1人を推薦する。

 西山さんは「身に余る光栄です。受章を今後に生かし、微力ながらこの地域の発展に貢献したい」とあいさつした。山下市長は「すばらしい技術と研究。これからも研究を続け、後世につなげていただきたい」と今後の一層の活躍に期待を寄せた。

 西山さんはスイカ、ダイコンを栽培。スイカは畝をフィルムなどでトンネル状に覆う栽培方式で、効率的なミツバチを使った交配技術を構築し、手がかかる交配作業を省力化、栽培面積の拡大にもつなげた。この技術を地域にも広げた。

 通常の出荷時期より遅らせて出荷できるよう栽培する実生(みしょう)スイカも作る。接ぎ木を使わない実生スイカの栽培で課題だった立ち枯れを回避する栽培方法も確立した。

 ダイコンでは切り干し大根を作り、小袋での販売を開始し、付加価値を高めた。愛知県が発祥の地と言われる切り干し大根だが、県内では数少ない生産農家になっている。

 一方、明治大学の学生を農家が受け入れるファームステイなどに取り組む田原農業懇話会や、県立渥美農業高校同窓会の会長を務めるなど、地域農業の振興にも尽くしている。

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