帝国DB名古屋支店2024年度分析調査
2025/11/21

増収増益企業の業種別出現率(帝国データバンク調べ)
帝国データバンク名古屋支店は、2024年度(24年4月~25年3月期決算)愛知県内企業における「増収増益企業」の分析調査結果を公表した。県内の増収増益企業は8676社あり、調査対象約2万5000社に占める割合は34・1%に上り、全国平均の32・2%を上回った。
業種大分類別では、「建設業」が3832社と最多となり、全体の増収増益企業をけん引した。都市部の再開発事業や民間の設備投資の活発化が需要を支え 、原材料費高騰に対し仕入コスト上昇分を価格転嫁できた企業が収益に結びつけた側面もある。
出現率では「サービス業」が40・7%でトップだったものの、売上、利益ともに10%以上伸びた企業は15・4%にとどまり、8業種の中で最も低かった。
業種間の成長格差も浮き彫りとなり、伸び率10%以上の増収増益企業を業種51分類で見た出現率では、「教育」の9・1%が最下位となり、少子化の影響などが色濃く表れた。「パルプ・紙・紙加工品製造業」と「出版・印刷・同関連産業」も10%以下で、価格転嫁が容易ではない業種が苦戦している。
売上規模別では、「1億円未満」から「1000億円以上」まで幅広いレンジの企業が増収増益となったが、企業数では「1~5億円未満」が3330社と最も多かった。