刃物男による人質事案想定し蒲郡市
2025/12/22

人質を取った不審者役の警察官(右端)に対応する職員ら=蒲郡市役所で
蒲郡市は18日、蒲郡署と協力して不審者対応訓練を市役所で行った。刃物を振り回して暴れる男に対し、職員らはアクリル盾や刺股を持って向き合い、警察へ引き渡すまでの一連の流れを確認した。
訓練は、男が福祉課窓口で生活費を要求した挙げ句、逆上して刃物を振りかざし、人質を取ったとの想定で行われた。警察官ふんする不審者に、3人の男性職員が距離を保ちながら対応し、落ち着かせようと努めた。その後、通報を受けた警察官が男を取り押さえた。
訓練後、志治正己署長は「職員がけがをしないこと、市民を巻き込まないことが大事。日ごろから役割分担し、対応を考えておいてほしい」と呼びかけた。
高浜市役所で昨年、男が刃物を振り回して火を付ける事件が発生したことを踏まえ、蒲郡市でも庁舎で防犯訓練を行っている。鈴木寿明市長は「職員が冷静に対応してくれた。いつ事件が起こるか分からない。安心して働けるように訓練を重ねたい」と話した。