「首相人気」VS「解散の大義」

【衆院選愛知14区】愛大 藤田名誉教授がルポ ㊤/与党「解散の理由」触れず/野党 正当性問う/「選挙の時機」不評も高市政権には期待の声

2026/02/05

有権者に向け、訴える候補

 高市早苗首相の「人気」を前面に押し出してアピールする政権与党側。「大義ない解散」と切り崩しを図る野党側―。解散翌日から投開票までが戦後最短の衆院選で、地域の課題に取り組む愛知大学の藤田佳久名誉教授は愛知14区(豊川、蒲郡、新城市など)に入り、ルポを行った。前回と同じ顔ぶれの3人が、訴えた「ある日」を追った。15区(豊橋、田原市)を加え、その模様を2回にわたり紹介する。

 ■何をやったか
 藤田名誉教授は、これで「衆院選ルポ」が3回目。解散・総選挙の必要性に疑問を訴えた共産新人の浅尾大輔候補(55)と中道前職の大嶽理恵候補(48)の街頭演説を聞いた後、豊川市一宮町の神社で開かれた自民前職の今枝宗一郎候補(41)の個人演説会に足を踏み入れた。

 今枝候補は解散・総選挙に「大切な理由」と言及したものの、具体的な理由には触れなかった。ただ、「首相人気」にあやかり、地元選対本部幹部が「高市首相が誕生して3カ月。私たちの暮らしが大きく変わってきた」と持ち上げたことに対し、「首相はこの期間に何をやったのか」と疑問に思った。

 2回目の挑戦となる浅尾候補が新城市長篠のコンビニエンスストア前の街頭演説で、選挙どころではない雪国の状況や受験シーズンも重なると強調すると、「当然」と納得した。「投票は命がけ。若者の参政権を奪いかねない」として「選挙に大義はない」と力を入れると、「自民党の中にも解散、総選挙に反対した人もいるのでは」

 この演説を聞いた後、コンビニの店員に選挙の必要性を尋ねると「時期が悪い」と答えた一方で、高市首相については「女性で歯切れがよく、何かやってくれるのでは」との期待感に、拍子抜けしたようだった。

 蒲郡出身で2期目を目指す大嶽候補も、蒲郡市八百富町のスーパー前の街頭演説で解散問題を取り上げた。「国会で議論を尽くし、どうしようもなくてみなさんの声を聞く。これが本来の解散の姿と考える」。党として「解散権」を明確にし、解散に歯止めをかける公約の一つと説明すると、うなずいていた。

 ■所得減税提案も
 このほかに今枝候補は、消費税の食料品0を訴えるとともに最大一人、毎月3万円の所得減税を高市首相に提言しており、「これをみなさんに信を問わせて下さい」と呼び掛けた。

 浅尾候補は、予算案で9億円と突出した防衛費を減らして介護、医療、教育、子育てなどに充て「平和や生活を守る選挙にしようではありませんか」と力説した。

 大嶽候補は高市政権の積極財政を放漫財政にしないため、野党のチェックが必要と強調したほか、政治と金の問題を先送りせず、防衛費への増加よりも減税で経済を回すことを優先すべきと訴えた。

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