田原凧保存会 後継者育つ

伝統の初凧作りに新しい力/凧師2年の和栗レオジブランさんら

2026/02/26

熟練凧師、絵師から指導を受けながら初凧を作る和栗さん(左から2人目)ら=田原まつり会館で

 田原市で江戸時代から続く「田原凧」の伝統を担う新たな絵師や凧師(たこし)が育ち、子どもの誕生を祝って揚げる「初凧」(市無形民俗文化財)の製作を進めている。後継者たちは、ベテランの指導を仰ぎながら、5月の「田原凧まつり」に向け一枚一枚丁寧に仕上げている。

 初凧は、田原凧保存会の会員が注文を受けて作り、凧まつりで祈願、大空高く揚げる。会員の高齢化や後継者不足のため、保存会は凧絵を描く絵師や凧を作る凧師の後継者育成に取り組んできた。

 凧師として2年になるのは、和栗レオジブランさん(36)。パキスタンと日本のハーフで、田原市で暮らす。コンサルタント業の傍ら、木工作家の一面も持ち、同市で開校している凧の学校「はやぶさ」の代表を務める。

 手先の器用さを生かしてめきめきと上達。凧まつりを控え初凧の製作に忙しく、凧の骨になる竹を組む。「竹にも一本ずつ性格(個性)があり、柔らかい、硬いといった違いがあって難しいですね」と語るが、その表情には充実感がにじむ。手がけた初凧を前に「大切に飾っていただければ」と笑顔を見せる。

 一方、絵師として3年目の小山田美奈江さん(45)は、小凧の「賞状凧」で経験を積み、現在は初凧の絵を任されている。主流の「16枚凧」で縦125センチ、横164センチあり、その和紙に「静御前」などを描く。和紙特有の性質に触れ、「色を塗る際、にじまないよう慎重に取り組んでいます」という。

 指導する熟練凧師の豊田諭さん(84)は「凧が好きで凧作りは生きがい。後継者が育ってくれるのはありがたい」と愛弟子の成長に目を細める。伝統を支えてきたベテランと、新たな感性を持つ若手の力が一つとなり、田原の空を彩る準備が着々と進んでいる。

 初凧の注文、問い合わせは、田原まつり会館=電話0531(22)7337=へ。

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