資材費高騰や相次ぐ企業倒産 東三河へ余波/豊川市も消防署本署建て替えなど遅れ/中東情勢緊迫化 さらなる経済直撃懸念
2026/05/27

当初より工期が延びた市消防署本署の新しい建物(豊川市諏訪で)
物価高が重くのしかかり東三河のまちづくりが大きな壁に直面している。資材費の高騰や相次ぐ企業の倒産で、官民で大型事業が延期や中止に追い込まれているところが出ている。中東情勢の緊迫化もあり、今後も厳しい状況が続きそうだ。
豊川市では市役所本庁舎の建て替えや一宮地域交流会館(仮称)整備など大型事業が目白押しだ。しかし、市消防署本署(諏訪)の建て替えに昨今の経済状況の余波が直撃している。
2024年7月に一般競争入札で機械設備の工事契約を締結した刈谷市の企業が、昨年6月に倒産。建築工事の委託先がまとめて請け負うことになった。別の追加工事の発生により、当初は来年3月までだった工期が3カ月延びていたが、機械設備工事の契約変更で議会の承認を得るなどして、さらに延期。市は来年11月末の完工を目指している。
また、愛知御津駅周辺整備ではJR東海との工事協定変更追加分により、債務負担行為として来年度から5年間の事業費の限度額が15億円以上も増額。総事業費は当初の約39億円から最大で約55億円に膨れ上がった。橋上駅舎の供用開始も当初の28年度から遅れる見通しで、関連工事も含めた工期は31年度まで延びた。
民間でも白紙となった事業がある。JAひまわりは名豊道路・豊川為当インターチェンジ近くに新たな産直集出荷施設の建設計画を進めていたが、経営上の判断で昨年末に中止を決めた。関係者によると、イラン情勢などで今後も物価高騰が予想されることから再開しない方針も決まっており、老朽化対策を除く施設整備計画はすべて中止か延期の措置を取っている。
東海地方では名鉄による名古屋駅や岐阜駅における再開発事業が、資材や人件費の高騰が原因で見直しや中断を迫られている。