長坂市長には辞職勧告

新アリーナ追加負担など補正予算可決/「重く受け止め」も続投の意思/豊橋市議会

2026/06/20

長坂市長に対する辞職勧告決議案の採決(豊橋市議会議場で)

 豊橋市議会6月定例会は19日、本会議最終日を迎え、多目的屋内施設(新アリーナ)整備事業の一時休止に伴う約40億円の追加負担を盛り込んだ補正予算案と、長坂尚登市長に対する辞職勧告決議案を、いずれも賛成多数で可決した。

 補正予算案には、長坂市長の指示で事業が休止された期間の現場事務所の維持費などを事業者に補償する約2億6000万円と、事業再開に向けた再発注やこの間の物価高を背景にした約38億円を計上。採決の結果、事業推進派の最大会派、自民党や民主系「まちフォーラム」、公明党などが賛成した。

 自民の本多洋之議員は、事業休止は市に起因し事業者に落ち度はないとして「市が支払わなければいけない費用だ」と指摘。事業に反対してきた共産党の鈴木みさ子議員は「全額を公費負担する事業形態が改めて問われる」とした。

 新アリーナ事業を巡っては、2024年11月の市長選で事業の契約解除を掲げた長坂市長が当選後に一時休止を指示。事業者との協議がまとまらない中、昨年7月の住民投票で事業継続が決まった。

 今回の補正予算の成立で物価上昇分も踏まえた財政措置ができ、休止期間を経て総事業費約268億7000万円の整備事業は大きく前進することになる。

 他方で、補償費用など事業の一時休止で生じた追加負担を巡り、推進派の市議らが長坂市長の責任を問うとして辞職勧告決議案を提出し、可決された。勧告理由には、市長選の際に長坂市長の陣営が市内に配布した法定ビラに端を発した問題なども含まれる。採決時、公明は退席した。

 市議会局によると、同市で市長の辞職勧告が決議されたのは記録が確認できる1995年以降で初めて。

 閉会後、記者団の取材に応じた長坂市長は予算成立について「ありがたいこと」と述べた。辞職勧告を「重く受け止めている」と語り、進退に関する質問には「住民投票の結果と進退は一切関係ないと昨年6月の定例会で答弁していて、その考えに変わりはない」と答え、続投する意思をにじませた。

 同日はほかに、新アリーナ整備事業に関する調査特別委員会の調査事項に、同事業を生かしたまちづくりを追加することを全会一致で可決した。

答弁に立つ長坂市長(同)

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答弁に立つ長坂市長(同)

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