頻発する異常気象/存在感増す豊橋市主催のコンテスト/応募増へ期待も
2026/10/22

交流イベントで行われた生産者とスタートアップとの座談会(豊橋市提供)
昨今の気候変動に伴う異常気象で経験則や直観を頼りにした従来型の営農が難しさを増す中、農業にテクノロジーを掛け合わせた「アグリテック」の実装への機運が高まっている。こうした時代の要請や現場の切実な声をくみ取り課題解決につなげようと豊橋市は今月、都内で交流イベントを開催。昨年度の約1・5倍となるスタートアップ(新興企業)関係者らが集まった。
同市が主催するアグリテックコンテストでは、市内の生産者が抱える課題に対し全国の新興企業が解決のための技術やアイデアを提案し、新製品やサービスの開発を目指す。10月23日に迫った今年度の応募締め切りを前に、市は16日にJAグループのイノベーション拠点「AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)」(東京・千代田区)で首都圏の新興企業にコンテストへの参加を呼びかけるイベントを開いた。
登壇したキャベツなどを生産するAT Farm(エイティファーム、豊橋市)の朝倉寛晶代表取締役は担い手確保や技術継承といった課題に加え、近年は異常気象によってこれまでの経験や勘だけでは対応が難しくなっているとの認識を示した。
市によると、過去のコンテストからは、夏の暑さに負けないよう作物が本来持っている能力を引き出す資材や、土の中の水分を保持して乾燥から作物を守る資材など、異常気象に対応したアグリテック製品が世に出ているという。
今回のイベントには、新興企業やベンチャーキャピタルなどの関係者ら48人が参加した。昨年度の参加者数は33人だった。
市地域イノベーション推進室の喜多亮介主任は「生産者から現場のリアルな課題やニーズを直接聞くことができ、参加者にとって貴重な機会になった」と手応えを語った。「得られた気づきを豊橋の農業課題の解決につながる具体的で実効性のある提案に生かしてもらいたい」として、コンテストへの応募増に期待を寄せた。