人工林所有者に向けてパンフレットを作成/「伐る・使う→植える→育てる」/愛知県
2022/05/20
「SDGsに貢献する循環型林業」
愛知県は、人工林所有者向けのパンフレット「SDGsに貢献する循環型林業」を作成し、同県が推進する「伐る・使う→植える→育てる」循環型林業の普及に努めている。
パンフでは、世界的な木材資源の減少やカーボンニュートラルへの期待から、国内人工林の活用や持続の重要性を強調。林齢79年のスギを皆伐(一定範囲の材木をすべて伐採し、植え替えること)した事例を挙げ、「持ち出しゼロで再造林、木材販売の利益が残せる」と示している。
通常では、スギ丸太の販売利益で造林初期費用を賄えないが、県の次世代森林育成事業を利用することで定額補助金が受けられ、再造林しても利益が残せるという。
県内にはスギやヒノキの人工林が11万㌶以上あり、このうち約8万ヘクタールが戦後、木材の増産を目的に植えられた。戦前から残る木と合わせ、その多くが木材として利用できる林齢46年を超えている。
県は、県内にある豊かな森林資源を活用することで、輸入材に頼らない木材関連産業の育成と、それを支える循環型林業の普及を目指している。皆伐と再造林を行う森林所有者に対しては、次世代森林育成事業のほかにも、循環型林業推進事業や森林環境保全直接支援事業などで補助。今回のパンフと合わせ、循環型林業技術ガイドライン「獣害対策版」も作成した。
パンフとガイドラインは県のホームページからダウンロードできる。
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